昨日、平成25年7月21日(日)は参議院議員選挙の投票日
でした。
今回は、インターネット選挙運動の自由化(平成25年5月
26日施行改正公職選挙法第142条の3)や成年被後見人の
選挙権制限撤廃(平成25年6月30日施行公職選挙法第11条
第1項第1号削除)など話題の選挙でしたが、皆さんは投票に
出かけられたでしょうか?
私も例にもれず、はりきって投票所に足を運びました。
……ところが、投票することができなかったのです。
何故でしょうか?
それは、私が宙に浮いた選挙人だったからです。
上の図1は、選挙人名簿の登録と抹消を時間軸に表したものです。
選挙においては、①選挙権を有しており、かつ、②選挙人名簿
に登録されている人だけが、実際に投票することができます。
私は、満20歳以上の日本国民ですから①の要件は満たして
います。
しかし、②の要件を満たしていなかったため投票することが
できなかったというわけです。
ところが、私の場合、上の図2のとおり、遡った日で転出届・
転入届を届け出たため、選挙人名簿の空白ができてしまったの
です。
確かに、住民基本台帳法第22条によれば、転入をした者は転入をした日から14日以内に届出をしなければならないとされており、実際の転出と転入届を同時に行っていればこのような空白期間は
生じなかったでしょう。
しかし、引っ越しのタイミングによっては、ちゃんと届出をして
いてもいずれの選挙人名簿にも登録されない事態が起こりうるそうなのです【参照】。
このような空白期間が生じるのは、現行法で、登録を「届出の日」基準としながら、抹消を「実際に転出した日」基準としているからです。
これがもし登録も抹消も「届出の日」基準であったなら、
少なくとも私の場合は転出届・転入届をした日が同時だったのですから、前住所で投票をすることは可能でした。
そもそも、北海道から沖縄に引っ越した人が、転入届出後3か月
未満の期間内の選挙時は、わざわざ北海道まで投票に戻らなければならないのかという疑問は当然にあると思います。
公職選挙法は選挙の公明・適正を守るための法律ですが、
善良な市民の投票の機会を失わせるようなことがあっては
本末転倒ではないかと思うのです。
宙に浮いた年金は聞いたことがあっても宙に浮いた選挙権は初耳
だったので長々と書いてしまいました。
【参照】
秋田市-新☆選挙不思議発見!